3MAとは
About 3MA system

About 3MA system

3MAとは

ドイツFraunhofer研究機構の非破壊試験研究所IZFP(以下Fraunhofer IZFP)で開発された磁気式の非破壊検査デバイスです。「スリーエムエー」と読みます。

製造業におけるデジタライゼーションの潮流は品質マネジメント分野にも波及しつつありますが、「製品自身」の機械的な材料特性については、未だ抜き取りの破壊検査の形態が取られています。

今後、さらに高度化する先進製造プロセスに対して、従来型の「抜き取り破壊検査」を続けるならば、

  1. 検査完了までの待ち時間で発生する中間在庫の滞留
  2. 万一不適合が生じた際のロット廃却

等、甚大な損失を被るリスクを排除することはできません。

3MAは、被計測物の磁気特性を計測するだけで、その機械特性を定量的に計測できます。製造ラインへの組付けが容易なため、インプロセス計測も可能です。

3MAの特徴

「製造ラインへの完全統合」を目指し開発された革新的な非破壊検査デバイス3MAは、これらの課題をスマートに解決します。3MAの特徴は、以下3点に集約されます。

1. 完全非破壊計測
すべての鉄鋼材の強度品質(硬さ・引張強度・疲労強度等)を完全非破壊で計測出来ます。
2. 製造と品質の
インプロセス化
3MAを生産ラインに組み込めば、「無人化された高度なインプロセス品質計測」が可能となります。
3. 完全トレーサブル
生産性を阻害することなく全数検査できるため、個別ロットNo.と3MA情報を1対1で紐づけられ、万一、エンドユーザ側で重大不適合が発生した場合のトレーサビリティ及びエビデンスとして使用可能です。

3MAの計測原理

3MAの計測原理を一言で説明するならば、「破壊試験結果と磁気パラメータの多変量解析に基づく、機械学習的なデータベース型アプローチ」となります。欧州では「マイクロマグネティック法」として知られていますが、日本ではまだあまり認知されていません。

適切に校正された3MAは、たった1~2秒で以下のような検査結果を出力します。3MAの導入により、お客様の生産性が阻害されることなく品質を追求でき、しかもトータルの製造コストを大幅に削減可能です。
欧州では「品質検査のIndustry4.0 (NDT4.0)」と呼ばれる革新的な非破壊検査デバイス3MAを、ぜひお試しください。

3MA開発元 部局長 メッセージ

今日の3MAは、Fraunhofer IZFPの集中的な研究開発の成果です。今から何年も前に、IZFPの世界トップレベルの科学者が、この非破壊検査技術の基礎となるマイクロマグネティック法の原理を発明しました。それ以来、3MAは段階的・継続的な開発と改良を重ね、ついには幅広い工業製品に対応できるようになりました。現在では、3MAほど信頼されているマイクロマグネティック非破壊検査システムは他にありません。IZFPは、3MAの日本市場開拓に向け、構造計画研究所という革新的でネットワークに富んだパートナーを獲得することができました。

Today's 3MA is the result of intensive R&D work at Fraunhofer IZFP. Years ago, world’s top scientist at IZFP have invented the micromagnetic multiple method principle underlying this NDT technique. Since that, 3MA was further developed and stepwise refined until it was ready for a broad range of industrial series productions. Nowadays no other micromagnetic NDT system enjoys a similar level of trust in industry like 3MA. With KKE it will be possible to acquire an innovative and well networked partner for exploring the Japanese market with 3MA.

Fraunhofer IZFP 製造統合型非破壊検査部 部局長 Bernd Wolter氏
(Bernd Wolter, Head of Department Production-Integrated NDT, Fraunhofer IZFP)

B.Wolter